生前、香港各地の街頭に漢字アートを残した書道家で街頭芸術家の「九龍皇帝」こと曾灶財。一昨年新たに発見された彼の作品が、修復され今年に入って公開されました。早速見に行ってきました。
生前、香港各地の街頭に独特な書体の漢字アートを残した街頭芸術家「九龍皇帝」こと曾灶財 Tsang Tsou Choi (ツァン・チョウチョイ)、皆さんご存じでしょうか?今はM+にも展示されていますが、観光客がよく利用する場所であれば、尖沙咀天星碼頭 Tsim Sha Tsui Ferry Terminal(チムサーチョイ・フェリーターミナル)の柱に書かれた漢字アートが有名ですよね。
こちら☝です。見たことがある方もいるのではないでしょうか。こちら観光客が行きかう場所ですが、しっかり保護されてたたずんでいます。
まだコロナ禍だった一昨年(2022年)4月、彼の作品が壁のペンキがはがれたことから新たに発見され、ニュースになりました☝
その時に友達と一緒に見に行き撮った写真がこちら☝
そしてあれから1年9か月、「港鐵 MTRが専門家に依頼して修復され、今年になり再び公開された」というニュースが☝どんなふうに修復されたのか見比べてみたくて、早速見に行ってきました。
じゃん!こちらです☝随分広い範囲が修復されましたね。ニュースの報道では、幅約5m、高さ約1.5mとのこと。発見されたときの約2倍の大きさ。
港鐵 MTRによる案内ボードも設置されていました。
なぜ港鐵なのかと言いますと、この作品、港鐵の東鐵線の線路下にあるからなんですね。
曾灶財の作品は、彼の祖先や彼の家族、そして今まで住んだ場所の地名などが織り込まれています。こちらの作品は少しごちゃごちゃしているように見えると思いますが、実はこれ、3つの異なる時期に書かれたものが重なっているからなんです。書いては塗りつぶされ、書いては塗りつぶされ…と繰り返されたものだそうです。なんともすごいですよね。亡くなってもなお、人々に訴えかけてくる作品の数々。底知れぬパワーを感じました。