先週、東九文化中心に「環遊角落 Around the Corner」というアート展示を見に行きました。古き良き香港にタイムスリップしたような感覚に浸れる、鑑賞客参加型の展示でした。
先週、九龍灣 Kowloon Bay(カオルーン・ベイ)にランチに行った際、たまたま通りかかった東九文化中心 East Kowloon Cultural Centre(イースト・カオルーン・カルチュラル・センター)。
調べてみたら、今年4月から段階的にオープンしているということで、最初のアート展示として「環遊角落 Around the Corner」というのをやっていました。せっかくなので、帰り道に予約を入れて、翌日再び九龍灣を訪れ、展示を見に行ってきました。
私が予約を入れられたのは、金曜日の午後3時の回。ちょうど1名だけ空きがあり、ささっと予約を入れました。予約の数分前に到着し、予約の際に出てきたQRコードを見せて入場。
階段を降りて地下の展示室に行きました。放送が入り、下に置かれている小さな機械を拾うように言われるので、それを拾いました。この小さな機械を持っていることにより、部屋を歩き回ると、床に自分の足取りを追跡したタイルが浮かび上がりました。
左が私の持っていた機械で浮かび上がるタイル。ほかの人の持っている機械だと別の柄のタイルが浮かび上がり、みんなあちこち歩き回って、右のように床の色が変わっていきました。
この展示の設定上の舞台は「屋邨(公共住宅)」。光と影が織りなす回廊を歩き、人々の記憶をたどって、人と人とのつながりがどのように形成されていったのかを見ていく、というもの。この展示でキーとなるのは、屋邨でよく見かける椅子やマージャン台などのアイテムや、大牌檔(屋台)、茶餐廳(香港式カフェ)、理髮店(理髪店)など人が集まる場所です。
左の写真は、東九文化中心が建つ前に、この場所にあった屋邨(公共住宅)です。
過去の空間に入り込むこともできます😁
そして最後に現在の九龍灣に戻ってきました。
アート展示を見終わり、外に出ると、先ほどの展示の最後の絵と同じ景色。この展示を通して、「古き良き香港、色々無くなったもの、場所があるけれど、それを悲観的にとらえるのではなく、それらは形を変えて、今も人と人とをつなげている」、そんなポジティブなメッセージを受け取りました。さらに言えば、その場所の一つがこの東九文化中心であり、これから人と人が集い、繋がっていく場所になるのだろう、という期待も込められていたような。
なかなか面白いアート展示でした。これから正式オープンに向けていろんなイベントや展示があると思うので、発表を楽しみに待ちたいと思います。
環遊角落 Around the Corner
期間:2024/4/12~7/30
時間:12:00~21:30(最終入場21:00)
休館:水曜日
入場:無料
予約はEKCCから。