気が付けば1か月ほど経ってしまいましたが…先月末に「看我今天怎麼說 The Way We Talk(邦題:私たちの話し方)」という香港映画を見に行きました。

看我今天怎麼說 The Way We Talk
監督:黃修平 Adam Wong(アダム・ウォン)
主演:游學修 Neo Yau(ネオ・ヤウ)
鍾雪瑩 Chung Suet Ying(ジョン・シュッイン)
吳祉昊 Marco Ng(マルコ・ン)
* 台湾の第61回金馬獎 Golden Horse Awards(ゴールド・ホース・アウォード)では、鍾雪瑩が最優秀主演女優賞を受賞し、来週(4/27)香港で行われる第43回香港電影金像獎 Hong Kong Film Awards(香港フィルム・アウォード)にも最優秀映画賞、最優秀監督賞など7つの項目でエントリーしています。
あらすじ:
聴覚障害を持つ両親のもとに生まれ、小さい頃から手話を使い生きてきた子信(游學修)、子供の時に人工内耳の手術を受け、手話も音声会話も得意な昊倫 Alan(吳祉昊)、同じく子供の時に人工内耳の手術を受け、訓練で音声会話はできるようになったが手話はできない素恩(鍾雪瑩)。子信と昊倫 Alanは幼なじみだが、大人になるにつれ、音声のない手話のみの世界に生きる子信と、音声会話ができることで自らの夢を実現していく昊倫 Alanの間には、しだいに溝が生まれ始める。素恩は健常者の両親のもと、「健常者」になろうとひたすら努力するが、大学を卒業し社会にでていくと、理想と現実の狭間で葛藤する。そんな中、素恩は昊倫 Alanと子信と知り合う。お互いにぶつかり合い、助け合いながら、3人がそれぞれ、障害との向き合い方、社会との関わり方を模索していく。

今回は、屯門 Tuen Mun(チュンムン)にある新都商場 New Town Mansion Shopping Arcade(ニュータウン・マンション・ショッピング・アーケード)という小規模モールに入っている映画館に行きました。初めて行ったので道に迷ってしまい、到着したのは上映開始時間ちょっと前で、焦りました。

11時55分の回で見ました。平日(金曜日)だったので、それほど観客は多くなく、10名もいなかったと思います。

こぢんまりとした映画館でした。

感想:
今回見た「看我今天怎麼說 The Way We Talk」は、聴覚障害者3人の若者を描いた、非常に珍しい作品でした。映画を通じて、以前の聾学校では手話が禁止されていたこと、手話と広東語では表現の仕方が違うこと、聴覚障害者といっても一様ではなく個人によって手話のみ、音声会話のみ、手話と音声会話の併用、などなど様々な方法で会話をしていること、彼らが社会に出ていく中で遭遇する諸問題、などを知りました。
映画では、小さい頃から手話のみで生きてきた子信は聴覚障害者であることに誇りを持ち、あえて手術などは受けずに聴覚障害者の世界で生きていて、昊倫 Alanは人工内耳の手術を受けて、音声会話にも手話にも長けて留学をしたり写真家としての夢もかなえていて、素恩は人工内耳の手術を受けて音声会話ができるものの、あえて手話は学ばず、健常者の中に溶け込もうと努力しています。聴覚障害者というと、障害者というひとくくりで捉えがちでしたが、3人それぞれ、立場も、聴覚障害に対する考え方も、社会とのかかわり方も違い、様々な人がいるということがわかりました。
また主人公を演じた俳優のうち、昊倫 Alan役の吳祉昊のみが聴覚障害者なのですが、全くそれに気が付かないほどに話し方が自然で驚きました。そしてもう一人主人公を演じた游學修は手話による演技があまりにもうますぎて健常者だとわからないほどでこちらも驚きでした。