アジアおでかけブログ

香港在住。8歳の娘と一緒にアジアをあちこちちょっとマニアックに。香港生活、マカオ、台湾、大陸旅など。

香港|「茶記百科 - 看不到的設計學」 ~茶餐廳をデザインから紐解く!体験型展示~

香港でカフェとファミレスの中間のような存在の茶餐廳(チャーチャンテーン)。その「茶餐廳」を隠れたデザインから考える体験型展示が、啟德のモールAIRSIDEで開催中です。3月31日までは入場無料ということで、一人ぶらりと行ってきました。

啟德 Kai Tak(カイタック)のモール「AIRSIDE(エアサイド)」のAIRSIDE GATE33藝文館(エアサイド・ゲート33)で開催中の「茶記百科 - 看不到的設計學」。この展示、香港のカフェとファミレスの中間のような存在の茶記(チャーゲイ)こと茶餐廳(チャーチャンテーン)をデザインから紐解いていくという面白いコンセプトの展示です。茶餐廳を建築家や商品デザイナー、グラフィックデザイナー、木工職人、学術研究者、映画人、料理人たちがデザインという切り口から茶餐廳を解読し、五感を使って体験できる展示となっています。一昨日やっと見に行くことができました😊

啟德 Kai Tak

まずはMTRで啟德 Kai Tak(カイタック)駅で下車。C出口からAIRSIDEへ。

AIRSIDE

吹き抜けにはスポンジボブの展示?を準備中でした。

「茶記百科 - 看不到的設計學」

L3階のAIRSIDE GATE33藝文館に到着しました。

「茶記百科 - 看不到的設計學」

まずは茶餐廳て一体何だろう?というところからスタート。

「茶記百科 - 看不到的設計學」

灣仔 Wan Chai(ワンチャイ)の「新豐記」のネオンサインが展示されています。中国語の字体とネオンサインの工芸の関係性、どのようにしてこの独特な字体が生まれ、我々にビジュアルで訴えかけているのか、実物の展示や映像、画像などから知ることができます。

「茶記百科 - 看不到的設計學」

また、「玉壺冰室」がどのようにして開業までこぎつけたのか、当時の開業申請書類など見ながら、知ることができます。

「茶記百科 - 看不到的設計學」

当時、唾を吐いたら罰金の警告札は必ず政府から購入し掲示しなければならなかったそうです。「玉壺冰室」でも2枚用意され、合計HK$1.5を支払ったという領収書も展示されていました。

「茶記百科 - 看不到的設計學」

次は、茶餐廳の空間デザインとビジュアルの展示。2021年に閉業した上環 Sheung Wan(ションワン)の「海安㗎啡室」の門や店名の看板、店内のテーブルと椅子が展示されています。店名の看板は創業当初から白地に赤の文字と決まっていて、テーブルと椅子も途中から同様の色になり、「海安㗎啡室」独特のビジュアルイメージを作り上げていきました。

「茶記百科 - 看不到的設計學」

独身時代も何度か行きましたが、娘とも一緒に行ったことがあります。まだ幼稚園の時でしたが…この椅子にも座ったなぁと懐かしく思い出しました。閉業してしまって残念です。

「茶記百科 - 看不到的設計學」

こちらのコーナーでは、「海安㗎啡室」のドキュメンタリー映像が流れていて、私もしばらく椅子に座って見ました。茶餐廳という空間と人と地域社会との結びつきをこの展示からはうかがい知ることができます。

「茶記百科 - 看不到的設計學」

またこちらでは電話での注文を茶餐廳の店員さんが使う独自の表記方法(例えばホットレモンティーだったらOT、アイスレモンティーだったら冬OT)で書いてみる、という体験もできます。

「茶記百科 - 看不到的設計學」
「茶記百科 - 看不到的設計學」
「茶記百科 - 看不到的設計學」

漢字の字体や文字のデザインなど。漢字好きにはたまらない😊

「茶記百科 - 看不到的設計學」

時代とともに変わってきたカップのスタイル。1940年代は屋台での営業だったため、場所を有効活用するために、積み上げても場所を取らないガラスのコップが使われていたそうです。1950年代になり、茶餐廳がオープンし、店の空間が広くなると、温かいのものが冷めないように磁器のカップが使われるようになりました。早期に使われたカップはアメリカや日本で製造されたものでしたが、現在は磁器のカップのほとんどが中国製だそうです。1980年代になると、プラスチックのカップが登場。安くて壊れにくいことから使われるようになりました。ただ、保温機能からいうと、磁器のカップのほうが機能性が高いので、今も磁器のカップは広く使われています。ほかにも1990年代にはメタルのカップも登場しています。

「茶記百科 - 看不到的設計學」

また、香港製造のメラミン食器や、50年変わらないというテイクアウト用のカップのデザインなど、茶餐廳と香港の工業のつながりも展示から知ることができます。

「茶記百科 - 看不到的設計學」

注ぎやすさや持ちやすさを考え、時代とともに変化してきたポット。実際に持ってみると女性にはやはり重いですが、それでもそのデザインの変化を体験できるのは面白いと思いました。

「茶記百科 - 看不到的設計學」

これは氷を削るためのマニュアル式アイスシェーバー。大きな氷の塊の上でこれを滑らせて削ると、削られた氷が中にたまるという仕組み。でも少しずつしか削ることができないのでだいぶ時間がかかりそう…💦

「茶記百科 - 看不到的設計學」

以前から香港人って卵好きだなぁ…と個人的に思っていたのですが、茶餐廳で提供される卵料理にも様々なこだわりがあるようです。同じ卵料理でもエッグタルト、目玉焼き、スクランブルエッグではそれぞれ加熱温度や加熱時間が違うんですね。写真には撮らなかったのですが、もう一つ、料理によって卵の分量が違うというのが面白かったです。

「茶記百科 - 看不到的設計學」

店内の設計↑鴻運冰廳餅店、金鳳茶餐廳は何度も行っているので、ついつい見入ってしまいました。

「茶記百科 - 看不到的設計學」

こちらは店員さんの服を着て、料理を調理し提供する体験コーナー。とにかく早さが求められる香港の茶餐廳。私にはあのスピードは到底無理だと思いました。

「茶記百科 - 看不到的設計學」

九龍城 Kowloon City(カオルーン・シティ)の「義興冰室」の椅子。普段見る茶餐廳のテーブルや椅子と規格が違い、「義興冰室」や旧式の茶餐廳は、このようにテーブルに対し45度のアングルで配置されていました。座るときには体をねじ込ませるようにしなければならないですが、このアングルがあることで、背もたれに体の側面でもたれかかることができ、のんびり新聞を読んだり飲み物を飲んだりできたそうです。

「茶記百科 - 看不到的設計學」

茶餐廳のデザインを現代の生活に当てはめてみると…?デザイナーらによって設計された茶餐廳風の家具や、

「茶記百科 - 看不到的設計學」

食器など。

「茶記百科 - 看不到的設計學」

茶餐廳のあったらいいな、がデザインされています。西多(フレンチトースト)をのせるプレート。長方形に切るか、三角形に切るか…考えるだけでも楽しいですね。

普段から茶餐廳をよく利用していますが、今回の展示で茶餐廳を様々な角度から見ることができて面白かったです。

<2026年3月25日>

AIRSIDE GATE33藝文館呈獻《茶記百科 - 看不到的設計學》

期間:2026年3月12日~7月31日

時間:月~木 12:00~20:00、金~日 11:00~21:00

場所:AIRSIDE GATE33藝文館(SHOP 312)

2026年3月31日までは入場無料。
2026年4月1日~ HK$20。3歳以下は入場無料