中国で初めてオープンした中国人経営の洋食レストラン「太平館」。古き良き香港の雰囲気を残す香港風洋食店です。友達とランチに行ってきました。
去年のことになりますが、尖沙咀 Tsim Sha Tsui(チムサーチョイ)にある太平館餐廳 Tai Ping Koon Restaurant(タイピングンチャンテーン、タイピンクーン・レストラン)にランチに行きました。
外観からすでにレトロな雰囲気です☝
中に入ると、太平館餐廳の写真が展示されていました。一番初期の写真は1860年の太平沙太平館、その次が1927年広州永平路太平館の写真です。
太平館餐廳は、歴史ある香港式洋食レストラン。最初の店舗は、上の写真にある1860年に広州の太平沙にオープンしました。創業者の徐老高は、もともとは西洋人が経営する外国商社で料理人をしていた人物で、料理人の仕事を辞めた後は、路上屋台で中国醤油を使った洋食を売り人気を博し、路上の屋台から太平沙に店舗を構えるようにまでなったそうです。太平館は「中国で中国人が最初に創業した洋食レストラン」と言われています。
その後、戦火の下、徐老高は家族ともに香港に逃れ、彼の子孫が1938年に香港に太平館をオープンさせました。現在、徐一族は香港で4店舗(尖沙咀、油麻地、銅鑼灣、中環)を展開しています。なお、広州にある店舗はすでに創業一族とは無関係とのこと。
歴史に興味がある方は店内で☝太平館の歴史を紹介した本も発売されていますので、読んでみるのも良いかもしれません。
それでは階段を上って2階へ。
平日の11時40分。まだ人は少なめ。とても感じの良い紳士が給仕してくれます。
ランチメニューはこちら☝どれも食前に香港風ボルシチかコーンクリームスープかサラダが、ドリンクはオレンジジュース、コーヒー、もしくはお茶が付きます。
ここのお店の名物と言えば、瑞士雞翼(シュイシー・ガーイイッ、スイスチキンウイング)。聞き間違いからスイスチキンウイングと呼ばれるようになり、スイスとは全く関係ありません。鳥の手羽を甘い醤油たれで煮込んだ一品。とりあえず私は、その瑞士雞翼(2羽)と俄國牛柳絲(牛肉の細切りのロシア風煮込み)意粉(パスタ)のセットを頼みました。95HKドル。友人は太平館乾炒牛河(牛肉入り河粉炒め)のセットを注文。88HKドル。
左の写真はサラダ。右の写真は友達が頼んだ乾炒牛河(牛肉入り河粉炒め)。これは安心の味。
私はパンと羅宋湯(ボルシチ)。これはよく香港で見かける香港風ボルシチで、すこーし甘い野菜入りトマトスープ。
問題は私が頼んだコチラ☝左が例の俄國牛柳絲(牛肉の細切りのロシア風煮込み)意粉(パスタ)です。見かけは普通。私の想像では、ビーフストロガノフだったのですが…なななーんと、甘い!!!これは罰ゲームに近い甘さ😢ソースを落としながら肉とパスタを食べました。右の写真は瑞士雞翼(甘い醤油たれで煮込んだ鳥の手羽)です。これは以前も太平館で食べたことがあり、安定のおいしさでした。久しぶりの太平館、雰囲気は良かったのですが、俄國牛柳絲だけがトラウマになりそうな味でした😅
<利用日:2023年11月8日>
太平館餐廳 Tai Ping Koon Restaurant(尖沙咀店)
住所:尖沙咀加連威老道40號地舖