アジアおでかけブログ

香港在住。7歳の娘と一緒にアジアをあちこちちょっとマニアックに。香港生活、マカオ、台湾、大陸旅など。

深圳日本人学校の事件

9月18日、深圳の日本人学校の生徒が刃物で襲われ死亡したという、痛ましい事件が起きました。深圳のお隣香港でも、このニュースは報道されていて、あまりのむごさに言葉を失いました。10歳と言う若さで生涯を終えたお子さんの無念さや、ご家族の悲しみは、想像を絶するものだと思います。心からお悔やみ申し上げます。

 

ここ数日、この事件で色々と思うことがありました。ちょっとまとまりのない文章になってしまうかもしれませんが、綴っていきたいと思います。

 

私は以前、中国大陸(上海、深圳)に10年ほど住んでいました。上海では駐在員、結婚してからは夫が駐在する深圳に暮らし、香港に引っ越してきました。娘は香港で生まれましたが、夫が深圳と香港で仕事をしていることもあり、会社の方から深圳に住んで深圳の日本人学校であれば学費を出すと言われていました。そのため、一度は深圳の日本人学校についても調べたので、今回のニュース速報を見た時に、あの日本人学校で?と本当にびっくりしてしまいました。

 

深圳は私が初めて訪れた1996年は手が無かったり足が無かったりして物乞いをする人々があちこちにいて、治安が非常に悪い街でしたが、最近は大きな発展を遂げ、町並みも綺麗になり、治安がかなり良くなっていました。上海から深圳に引っ越した時、深圳の変化に非常に驚いたのを覚えています。また、広東省は暖かい気候におおらかな人が多いイメージ。中でも深圳はもともと他の省からの人口の流入が多く、外からやってくる人に対して寛容な街です。深圳に暮らしていて、日本人だからと言って嫌なことや危険なことが起きたことは全くなく、子供に対するこんな凶悪な事件が起きるとは想像してもみませんでした。

 

ところで、殺傷事件が起きた9月18日は満州事変の発端となった柳条湖事件が起きた日です。今年は中秋節(旧暦8月15日)がその前日の9月17日でした。中国大陸(深圳ふくむ)は9月15日~17日が中秋節で3連休、香港は中秋節の翌日の9月18日がお休みでした。そのため、9月18日は深圳の子供たちにとっては3連休後の登校日だったわけですね。

 

私は上海、深圳、香港に住みましたが、反日感情が高まると思われる日にちの前には大使館や領事館から注意喚起のメールが届きます。今年も、柳条湖事件が起きた9月18日の前日、9月17日に在香港日本国総領事館(以下、日本領事館と表記)からこちらの☟メールが届いていました。

在香港日本国総領事館からのメール

日本領事館がある中環の交易廣場付近には近づかないように、外出する際には注意する、と言うことが書かれています。同じような文面のメールが中国本土に駐在する大使館や領事館からも送られていたと思います。今回の殺傷事件の動機がまだ明らかにされていませんが、ここまで注意喚起するのであれば、中国本土の日本人学校を休校にすることも必要だったのではないかと思いました。なぜかというと、日本人学校は明らかに日本人が多い場所ですし、子供と言う非常に弱い存在が集まる場所だからです。

 

今回の事件後、日本領事館からはこちらの☟メールが届きました。親日家が多く治安が良い香港ですが、やはり外国に住んでいることには変わりないので、注意して過ごしたいと思います。

在香港日本国総領事館からのメール