香港文物探知館で新しく始まった展示を見に行きました。子供のころ、学校の国語の教科書に載っていた「さまよえる湖」や「幻の錦」を覚えていますか?シルクロード好きな方におススメの展示です。

先週、九龍公園 Kowloon Parkに散歩に行ったのですが、雨が降っていたものの蒸し暑かったので、少し涼もうと、「香港文物探知館 The Hong Kong Heritage Discovery Centre(香港ヘリテイジ・ディスカバリー・センター)」に新しい展示「唐風萬里:多元交融開放的盛世 Tang Vogue Beyond the Horizons: A Golden Era of Multicultural Integration and Openness」を見に行きました。

香港文物探知館は、九龍公園内にあるちょっとした博物館みたいなところです。無料で展示が見られます。常設展示は何度も見ているので、最近は特別展示があるときに見に来ています。

今回の展示は、「唐風萬里:多元交融開放的盛世」と言って、唐の時代の流行がシルクロードを伝って長安からその先へと広がり、長安と様々な国がどのような交流をしていたのか、うかがい知ることができる内容となっています。具体的には、唐の行政体制、長安城の建設、儒教、道教、仏教と外来宗教のかかわり、唐の文人のたしなんだ文化、唐の工芸、陸上と海上のシルクロードなどについての展示です。そんなに展示物は多くないので、さらっと見られます。

三彩打馬球俑
唐(618 – 907年)洛陽考古研究院蔵
三彩打馬球俑はこの4つがセットになっています。唐三彩のこの色合い、好きなんです。

「開元通寶」銀錢
唐(618 – 907年) 陝西歷史博物館蔵
「開元通寶」は唐の時代に流通していた貨幣。銀銭と銅銭が展示されていました。この二つは銀銭です。

三彩襆帽牽馬俑
唐(618 – 907年)
1981年河南洛陽龍門東山安菩夫婦墓出土
洛陽博物館蔵
目を引く唐三彩。顔立ちがかわいらしいというかなんというか。

鎏金銜環鋪首
唐(618 – 907年) 西安博物院蔵
金ぴかのドアノック。

獸面紋磚
唐(618 – 907年)
陝西省考古研究院(陝西考古博物館)蔵
動物の顔をかたどったレンガ。

三彩茶具と坐俑模型(一組)
唐(618 – 907年) 鞏義市博物館蔵
これで1セットなのだそうです。これで淹れたお茶はどんな味だったのでしょうか。そうそう、唐でお茶とくれば、陸羽の書いた「茶経」が有名ですよね。

手前の4点…なんだと思いますか?小麦で練って作られたお菓子です。いわゆるお茶請けというやつですかね。こんなものまで残っているなんてすごいなーとまじまじと見てしまいました。新疆ウイグル自治区博物館蔵ということは新疆のどこかから発掘されたのでしょうか。なんだかワクワクしちゃいます。
小麥點心(四点)
唐(618 – 907年)
新疆維吾爾自治區博物館蔵

右から、
彩繪滑稽戲俑
唐開元十八年(730年)
2001年甘肅慶城封家洞趙子溝中山梁穆泰墓出土
慶城縣博物館蔵
彩繪參軍戲俑
唐開元十八年(730年)
2001年甘肅慶城封家洞趙子溝中山梁穆泰墓出土
慶城縣博物館蔵
袒胸胡人俑
唐開元十八年(730年)
2001年甘肅慶城封家洞趙子溝中山梁穆泰墓出土
慶城縣博物館蔵
表情豊かですね。顔立ちがそれぞれ違って面白いです。当時の長安には様々な国から人や物が集まっていたのでしょうね。

佛坐像
唐(618 – 907年)
龍門石窟研究院蔵
龍門石窟は以前上海に住んでいた時に旅行で見に行きました。大規模な石窟だったことを覚えていますが、そのどこかにあったものでしょうかね。

卜天壽抄《論語鄭玄注》
唐景龍四年(710年)
1967年新疆吐魯番阿斯塔那363號墓出土
吐魯番博物館蔵
こちらは、唐の時代、西州(現在のトルファン)の12歳の少年、卜天壽が書き写したとされる論語の注釈。トルファンのアスタナ古墓から出土したとのこと。トルファンに行ったときアスタナ古墓も見に行ったので、懐かしく感じました!あの古墓の中だったら保存状態もよさそうな、そんな気がしました。

三彩天王俑
唐(618 – 907年)
1965年甘肅天水秦安縣葉家堡出土
甘肅省博物館蔵
化け物を踏みつけている天王像です。

伏羲女媧圖
唐(618 – 907年)
新疆維吾爾自治區博物館蔵
最後にこの「伏羲女媧圖」を見た時に本当にワクワクしてしまいました。そしてなぜかふと、そういえばその昔学校の国語の授業で「幻の錦」という話を読んだことがあったなぁと思いだしました。挿絵(布の写真?)が印象的で神秘的で惹かれました。あと、「さまよえる湖」もありましたよね。ロプノール湖!ほかの話はあまり覚えていないのにこの二つはよく覚えています。子供のころに読んだ話って結構影響力があるんですね。実際に上海に住んでいたころはシルクロードの都市もいくつか行ったし、今でもシルクロードには興味があります。なんだか今になって、自分が歴史文化好きになったきっかけに気がついてしまったような、そんな帰り道でした。
「唐風萬里:多元交融開放的盛世」
Tang Vogue Beyond the Horizons: A Golden Era of Multicultural Integration and Openness
期間:2025年6月28日~12月31日
場所:香港文物探知館 The Hong Kong Heritage Discovery Centre