香港ではお年玉のことを「利是(ライシー)」と言います。旧正月が明けると、香港人はあちこちで利是をばらまきまくります。親戚だけでなく、友達、会社の同僚、後輩、マンションの管理人や清掃員、行きつけのレストランのウエイターやウエイトレス、とにかく会う人会う人に利是を渡すのです。いやーすごいですよ、日本人にはない感覚。
香港に引っ越してきてあと2か月で4年になります。これまでは毎年旧正月には旅行に行っていたので、利是についてはあまり考えたことがなかったのですが、今年は香港を離れられずとうとう利是問題に直面することになりました。
利是って一体いくら包めばいいの?
そう、わからないんです、相場が。下手に多くあげてもあれだし、少なくあげてもあれだし…ということで、旧正月早々、ネットで調べてみました。
とりあえずググってみました。「利是 幾錢(いくらの意味)」で検索してみると出たのが、私も大好きな中華菓子店の老舗、恆香老餅家Hang Heung Cake Shopのサイトでした。さすが、老舗!ということで読んでいくと、結構ためになることが書かれていました。
↑中国語のわかる方は、上のサイトを読んだほうがわかりやすいと思います。私のブログでは要点だけをまとめていきます。
いくら包めばいいの?
もともと中国の伝統ではお祝いの際には「偶数」の数字が好まれていました。そのため、利是を送る際にも、偶数の金額が好まれています。(でも4は避けること!)
同僚やご近所さんに渡すとき HKD20~50(270~676円)
セキュリティー HKD10~50 (135~676円)
上のはあくまでも参考にすぎませんので、自分の経済状況と、自分と相手との親密度を考慮して、金額を決めてください。
20~100HKドルくらいかなぁ?と勝手に想像していましたが、本当にそれぐらいでした。これぐらいだったら確かにばらまけるかも?香港も日本も入れるのはお札ですが、日本のお札は一番額が低くて1,000円なので、結局お年玉が結構な額になりますよね。
新札でないといけないの?
もちろん新札がベスト。でも、新札に交換する時間がなければ、汚れているお札でない限り、綺麗なお札であれば別に新札でなくてもOK。
独身だとあげなくてもいいの?
年齢に関係なく、未婚の場合は利是をあげる必要はないです。 しかし、親戚の家に行った時に自分と仲の良い年下の人に会ったり、会社の後輩などに会ったりした際には、未婚であっても、先輩として利是を配ることもあります。
利是封(お年玉袋)の色は?
いろんな色がありますが、お葬式の意味のある「青、白、緑」の色のものは、縁起が悪いので使いません。
お年賀のお返しはいくら包むの?
旧正月の間、お菓子などお年賀をいただくことがあると思いますが、その時のお返しとしては20HKドルか50HKドルでOK!
家族に不幸があった時は?
自分の家族に不幸があった場合、お葬式から100日以内は利是を配ってはいけません。 「悪運」を配ってしまうと考えられているからです。一般的に、お葬式の100日後に利是を配っても良いと考えられています。そのため、旧暦の元旦からさかのぼって100日以内にお葬式があった場合は、その年は利是を配ることはないです。
いつまで配るの?
旧正月の元旦から15日目の元宵節まで(今年でいうと、2021年2月12日から2月26日まで)です。16日目(つまり2月27日)以降は配る必要はありません。
香港で過ごす旧正月、利是について調べてみましたが、深いですね! おめでたいことですので、我が家でもお世話になっている方々には配りまくって(!?)旧正月を過ごしたいと思います。