今香港で一番ホットなスポットと言えば、リノベーションを終えて今週の月曜日(8/23)に再オープンしたばかりの中環街市Central Market!私も早速水曜日(8/25)の午後行ってきました。
前回のブログでは、中環街市にどんなお店が入ったのかを簡単にまとめました↓
今回は歴史建築好きな私の目から見た中環街市。建物の歴史や写真スポットなどを紹介していきたいと思います。
中環街市Central Market
中環街市の歴史
再オープンした中環街市の2Fには、中環街市の歴史についての展示がありました。それを参考にしながら、中環街市の歴史を振り返っていきたいと思います。
初代中環街市(1842年)
約80年の歴史を持つ中環街市。中環街市が最初に開設されたのは1842年のこと。
イギリス軍は1841年に香港島を占領したのち、各地に様々な施設を建設していきました。それに伴い、多くの中国人職人や食品を扱う商人たちが香港にやってきました。当時の文献によれば、香港島で爆発的に増えた中国人の要求にこたえ、1842年6月10日に現住所の南側に中環街市が開設されたそうです。
2代目中環街市(1850年代)
太平天国の乱により、再び中国人たちが大量に香港に流入しました。これにより、香港の人口は急激に増加し、人々の市場に対する需要が伸びました。2代目となる中環街市はその頃、1850年代頃に現在の場所に建設されたとみられています。
3代目中環街市(1895年)
3代目の中環街市は1889年に建設が始まり、1895年に落成しました。
4代目中環街市(1939年)
現在の中環街市である、4代目の中環街市が建てられたのは1939年のこと。機能性を重視したシンプルなデザインの4階建てのビルで、255のお店スペースがあり、中央には中庭を付設しています。
日本統治時代(1941年~1945年)、中環街市は「中央市場」と呼ばれるようになりました。上の写真からもわかる通り、市場の入り口にも「中央市場」とかかれています。「中央市場」という名前は、1993年に「中環街市」の名前に戻るまで、53年間使われていました。
2003年、中環街市は営業を停止、2009年に行政長官が2009-10施政報告の中で、市区重建局(市建局)が中環街市の保存と活性化を担当することを発表しました。市建局は華懋集團Chinachem Groupと協力し、「Playground for All」というコンセプトに基づき、保存、活性化を行い、2021年8月23日、中環街市が再オープンしました。
建物の特徴と街市の名残り
前回のブログにも書いた通り、再オープンした中環街市は、モダンに生まれ変わり、レトロ雑貨や香港産のお菓子、乾物、オーガニック食材などを売るお店が並び、もともとの伝統的な市場の様相ではなくなってしまいました。しかしながら、建物の特徴や市場の名残りもあちこちに残されています。(歴史好きの私にとってはどちらかというと、新しく入ったお店よりも、こちらのほうが魅力的に映ります😁)
写真スポット
写真スポットの一番の人気はやはり、中環街市の特徴ともいえる階段です。
2階から1階の階段(德輔道中Des Voeux Road Central側の階段)を降りると、中環街市やトラム、ヒルサイドエスカレーター、エッグタルト、パイナップルパンなどのイラストがあります。
街市でよく見かける赤い傘のランプがいっぱい。ここでも沢山の人が写真を撮っていました。
まとめ
リノベーションを経てイメージをがらりと変えた中環街市。歴史建築好きの私にとっては、ここまでのリノベーションはちょっとやりすぎのような気がしました。それに、入っているお店も中環街市ならではのものは少量の雑貨以外特になく、これはちょっと残念。でも、建築の特徴が要所要所で保存され、説明書きがつけられ(QRコードで読み取り、説明を聞くタイプ)、若者にもなじみやすいようになっていたのは良い点だと思いました。またお年寄りも多く訪れていて、建物やお店の商品(レトロなお菓子やおもちゃを売るお店があります)を懐かしそうに見ている様子にほっこりしました。